冬の海
さっきまでパラパラと雨が降っていたのに急に青空が広がる。
そして深い色をした海は荒く、典型的な山陰の冬の風景だ。
ここで育っているからこの風景は嫌いじゃない。
どんよりした空も激しい海も、なぜか心を動かされるもの。
義母はICUから一般病棟に移り状態も安定したのだろう。
面会に行っても1人のみが許されているので夫が会うのだが、
状態を教えてくれるのにイマイチ分からない。
たぶん私が行っても分からないのだろうけど、
「話せる?」と聞いても
マスクをしたままだから何を言っているか分からない。
「起きれる?」と聞いてもずっと寝たままだと言う。
そりゃそうだよね。そうすぐには良くならない。
先日、ドクターからの説明では、
前のような生活はできないと言われたのだが、
それがどのくらいできないのか?なんて思ったりする。
お世話になっていた施設からの電話では、
この状態では介護はできないと言われたので、
施設に入る前に入院していたホスピタルへ転院したのち、
その上の階にある施設へ入所することになりそう。
病院と施設とホスピタルが退院後の流れを作っていただいたので
私たちがあたふたと動くこともなく、とても助かった。
ただ、やっぱり願うんだよね。
義母はまた前のように元気になるんじゃないかって。